かしわ天ぶっかけ大盛り冷たいの

ちなみに肉味噌温玉派

3月4日〜11月15日

僕の通う大学は、そこそこの規模を誇るはずなのに、非常に学食のクオリティが低いです。

具体的に言えば、学食で出すには絶妙に高い価格設定・おしゃれぶってるわりに低い味のクオリティ・「とりあえず作ってみただけ」でクリエイティビティを感じられない新メニューの数々…と文句は尽きません。

そんな食堂の中でも僕の一番の不満は麺のクオリティでした。僕の大学の食堂は麺類としては、うどん・そば・ラーメンを通常メニューで提供しています。うどんはそこそこ食える味で、3つの中では一番マシです。蕎麦は人類史上初の0割蕎麦が誕生したんじゃないかと疑うようなクオリティで、もはやこれ以上語りたくもありせん。

そして、この麺類の中で僕が最も腹を立てているのがラーメンです。ラーメンとひとえに言いましても、食堂の提供するラーメンは「一見」豊富なバリエーションを誇ります。蒙古タンメン中本の中華版コピーみたいな味のする「何か」(もはや中華版コピーに失礼な気がしています)や、お湯に麺とわかめをつけただけの台湾風ラーメン(台湾を侮辱しすぎて国際問題に発展するのではないかと僕は危惧しています)といった変わり種から醤油ラーメンや豚骨ラーメンといった普通の味まで、幅広く提供されています。しかしながら、これらのメニューは全て、統一された一種類のソフト麺を用いて作られているのが現状です。コシもなく、締りもなく、噛めば噛むほど感じる旨さは勿論ない、あの黄色い細っちいソフト麺では、バリエーション豊かなはずのラーメンメニューを支えられるはずがありません。結果的に、どのメニューもスープの味はそこそこなのに、麺そのものが微妙すぎてまるで美味しいと感じられないという、とても悲しい現実がそこには待っていました。稀に提供される汁無しタイプの麺類における、自称汁なし担々麺・自称油そば・自称魚介まぜそばの自称3強は、特にこの「そもそも麺そのものが美味しくなさすぎる」問題が顕著となっており、食堂の自称油そばを食べたときはあまりに油そばとかけ離れすぎていて、言葉を失いました。また、麺のまずさは特に食堂通が多いことで知られる農学部食堂(中央食堂と提供されるメニューは同じですが、農学部キャンパスに構えてあり、人が少ないので一部の非農学部生に好んで使われています)でも知れ渡っています。農学部食堂では配膳レーンが麺類とそれ以外のメニューの2つに分かれていますが、どんなにそれ以外レーンが混んでいても、麺類レーンに流れていく人はほとんどおらず、麺類レーンは常にディズニーシーのシンドバッドぐらいの空き具合を見せています。

そんな学食麺が、最近リニューアルしたと聞きました。


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リニューアルの報を聞く2日前、僕は中央食堂で衝撃的な出会いをしていました。それが喜多方ラーメンとの接触です。北海道フェアを名乗る思いつき企画で発売されたこのメニュー、またしてもスープを少し弄っていつものソフト麺をぶちこんだいつものアレかと思いながら頼んで待っていたところ、配膳されたときに僕はあることに気がつきました。そう、麺が違うのです。なぜだかいつもより太くて平べったいし、縮れている。その後机に座って食べてみても明らかに"違う"。今までの麺では絶対に感じられなかった「コシ」がそこにはありました。この出会いは、僕を、「食堂の麺を全部これに変えてくれ」とアンケートに送りつけるほどに突き動かしました。これが革命ってやつなんだと思いました。

そして、学食麺リニューアルの報に至ります。ポスターにて告知された「学食麺リニューアル」。なんと、食堂の提供するラーメンの麺がリニューアルされたという内容でした。二日前喜多方ラーメンとの感動的な出会いをした僕はドキッとしました。本当に、すべての麺があのコシのあって平べったくて縮れているあの美味しい麺になってくれたんじゃないか。食堂の長くて暗いラーメンの歴史についに終焉が訪れるのではないか。ウキウキしながら今日の昼、僕は中央食堂の自動扉を抜け、列に並んで普通のラーメンを頼みます。そして配膳された麺を見て気づきます。

変わってないじゃねぇか

そう、学食麺リニューアルを唄いながらも、実状は言われなければ気づかないレベルの小さな小さな変更で、喜多方ラーメンに用いられた麺が一般汎用麺に採用されたわけではなかったのです。

もう二度と食堂を信じることはできません。こんなにも裏切られた気持ちを感じるのは久しぶりでした。

食堂の僕のおすすめメニューは、カツ煮です。